のらのわ耕舎の鶏と野菜の良い関係

明日香村に鶏500羽と共に農業に向き合う農夫の日々

怪我の功名

ツツキがでてはや一週間、当然ながらお正月もそれほどゆっくりとはできずに新年の幕開けとなりました。
遅ればせながら、明けましておめでとうございますm(_ _)m

さて、当農園の鶏達のツツキですが、どうにか、落ち着いているといえます。ほんと、発生した当初は 心底どうしよー!と思いました。
思いつくことは何でもしたし、贅沢なほど どっさりと緑餌もあげました。
そんな中、意図しないところで意外な収穫がありました。
冬場の緑餌用に蒔いた牧草が、ちょっと足らなくなりそうなので、その代用に腐葉土を使い始めました。
もともと腐葉土は樹木の枝葉が長い年月をかけて堆積、腐熟したものです。
新鮮な緑餌も魅力ですが、腐葉土1gに対し緑餌100gの栄養効力があるとされ、その効果は認められていますが、現実 腐葉土を集め与えることは容易なことではありません。…でしたが、ツツキが出てしまった以上、甘っちょろいことは言ってられません(>_<)山へ行き腐葉土必死のパッチで持って帰り、糠と混ぜ合わせながら鶏達にあげてみるとなにこれ?といった様子
しかし、しばらくすると年始のバーゲ状態
どうやら鶏達には受け入れられた様子で、今日も美味しそうに食べていました。
ちなみに腐葉土1g中には億単位の微生物、土着箘が棲息していて これが菌体タンパクとして動物性タンパク飼料の代替になると言われています。
これって実は凄いことなんです。
のらのわ耕舍では鶏達のタンパク源として魚粉と醤油粕を使っていますが、魚粉の多用が、一説には卵アレルギーの原因という説もあり、僕たちとしては少しでもこの魚粉の使用量を抑えた卵作りを との想いのもと餌作りをしてきました。
どうにかこうにかこれまでは産卵の最低量は確保できたものの、味の面で他社と比べられることが少なくありませんでした。
我が家の卵は生で食べると 味でどこにも引けを取らない自信が有りますが、加熱すると、動物性タンパクが少ないせいか香ばしさが足らなく感じていたのですが、腐葉土を与えてからというもの、もう、なんで?!ってくらい美味しくなったんです。
長々となりましたが、これは全て先人の知恵です。ちょっと昔まで当たり前に行われてきたことなのですが、現代の効率、生産性優先のうちに置いてけぼりされた、先人の創意工夫の素晴らしさを少しだけですが垣間見た気分です。
今後はよりいっそう美味しく、安心して食べていただける卵作りに どっぷりハマっていきます。